2017年03月26日

平成29年春場所 千秋楽○栃煌山

千秋楽 ○御嶽海(引き落とし)栃煌山●

立ち合いから御嶽海が押し込む。一度栃煌山がいなすが、これにも体勢を崩さず対応。さらに土俵際まで押し込んだところで引くとこれがきれいに決まり、御嶽海の勝ち。御嶽海は終盤の4連勝で、9勝6敗で今場所を終えた。

今日も落ち着いていた。基本は突き押しで、タイミングを見計らっての引き。途中いなされたが素早く対応して問題なし。終始御嶽海のペースだったと言っていいだろう。今場所終盤は本当に冷静に相撲が取れていたと思う。

これで今場所は9勝6敗で終了。三役2場所目にして初の勝ち越しとなった。今場所素晴らしかったのが、自分より番付が下の相手との取組が7番あったが、7戦全勝。取りこぼしが全くなかった。内容的にも、勢戦では変化があったが、それ以外はとにかく落ち着いて自分の相撲が取れていた。上位での経験が増えて、地力がついたことによって自信もついたのかなと思う。一方で、先場所の11勝4敗から成績が下がったのは上位に勝てなかったのが原因。今場所、横綱・大関相手には不戦勝の白鵬戦を除いて1度も勝てなかった。これは上位総当たりの場所では初めてとなる。まあ今場所は、先場所まで7番あった横綱大関戦が4番しかなかったので(白鵬戦除く)その辺は考慮する必要があるけど。すでに三役で勝ち越す力を持つ御嶽海が、今後さらに上に行くには、上位戦での勝利が必須。そのためにはやはり立ち合いかな。今場所も途中から良くなったので、その立ち合いをさらに力強くしていきたい。立ち合いで上回ればその後勝つ確率もグッと高まるはずだ。今場所は小結で9勝したが、関脇3人がいずれも勝ち越し、かつ大関に上がらないため来場所も小結が濃厚。相変わらず番付運があまりないが、さすがにこの状況がずっと続くことはないはず。来場所も勝ち越して、今度こそ関脇に上がりたい。まただいぶ気は早いが、もし来場所11勝、12勝くらいすることがあると、その次の場所は大関取り挑戦という可能性も出てくる。さらなる飛躍に期待したい。



御嶽海以外について見てみると、優勝は新横綱・稀勢の里だった。12日目まで全勝を続け、このまま優勝するのかと思われた13日目、日馬富士戦で肩を負傷。続く14日目の鶴竜戦ではあっさりと土俵を割り、優勝は絶望的と思われていた。しかし千秋楽で、単独トップの1敗だった照ノ富士に本割、決定戦で連勝。奇跡の逆転優勝を果たした。昨日の相撲を見た時点で、正直優勝は無理だと思っていた。本割で照ノ富士に負けるか、決定戦で照ノ富士に負けるかのどっちかだと思っていた。そもそも土俵に上がるのも、自分が優勝したいからではなく、横綱として優勝争いをつまらなくさせないためだと思っていたので、今日の本割で変化したとき驚いた。稀勢の里はあくまで優勝をするために土俵に上がっていたのだと。そして結果成し遂げた。これから稀勢の里が何回優勝するのかわからないが、今回の優勝は間違いなく、長く語り継がれるものになるだろう。

最後まで優勝を争った照ノ富士は久々に存在感を見せた。そもそも今場所はかど番だったが、9日目で勝ち越しを決めると、14日目終了時点では単独トップに立った。ただその14日目の琴奨菊戦では、大関復帰が懸かっていた琴奨菊相手に立ち合い変化で勝ってブーイングを浴び、ケガを押して出場する稀勢の里に対してヒールみたいな扱いになってしまったのが残念。13勝で優勝同点なので、普通なら綱取りの話が出てもおかしくないところだが、そういったニュースがまったく出ないのは先場所負け越していること(しかも4勝11敗)、14日目の変化、そして今日、手負いの稀勢の里に連敗したことなどが響いているのだろうか。ただ、今場所の成績がまぐれでなく復活であるならば、その話もいずれ出てくるだろう。

今場所、途中まで稀勢の里とともに話題の中心にいたのが高安。初日から10連勝し、このまま一気に優勝、そして大関か、と言われたが、11日目から3連敗で失速。それでも12勝し、来場所に大関取りをかけることになった。そして高安は6日目に照ノ富士を破っており、これが兄弟子・稀勢の里の優勝に大きく貢献した。逆に稀勢の里に初黒星をつけたのは照ノ富士の兄弟子である日馬富士。個人の争いだけでなく、場所ごとの争いがあったのも場所をよりドラマチックにしていた。今場所は白鵬と豪栄道が途中休場になったが、非常に面白い場所だった。

来場所の注目は、まずは稀勢の里が出られるかどうか。今場所は最後まで立ったが、14日目の相撲を見るにとても無事とは思えない。夏場所までは1ヶ月半しかないが、間に合うか。個人的には、万全でないならば休場しても良いと思う。まずはしっかり治してほしい。優勝争いも稀勢の里次第だが、出られるなら稀勢の里が優勝候補筆頭となるだろう。もう一人の注目は高安。先場所が11勝、今場所が12勝。来場所は大関取りをかける。目安は3場所で33勝なので、来場所10勝すれば大関昇進の可能性が高い。今場所の相撲ができれば10勝は十分可能。強い気持ちを見せた兄弟子に続けるか。あとは、13勝した照ノ富士の復活は本物か、白鵬は万全で復帰できるのか、豪栄道のかど番はどうか、などに注目。来場所も注目点がたくさんだ。

夏場所は5月14日に初日を迎える。

タグ:御嶽海 相撲
posted by K at 23:51 | Comment(2) | 御嶽海 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする