2019年01月30日

平成31年初場所 千秋楽●錦木

千秋楽 ●御嶽海(極め出し)錦木○

立ち合い、御嶽海は相手の体を起こすが、錦木はすぐに前傾姿勢に。御嶽海はもろ差しの形になるが、錦木はその両腕を極めたまま一気に寄って御嶽海を土俵の外へ。御嶽海は極め出しで敗れ、今場所は8勝4敗3休。3横綱1大関、さらに優勝した玉鷲など2関脇に勝利した点などが評価され、自身4度目となる殊勲賞を獲得した。

まず千秋楽の相撲だが、もろ差しにはなったものの、中に入りきれなかったというのが極められてしまった理由だろう。今の御嶽海は一気に勝負を決めたかったところだろうが、ああして動きを止められてしまうと厳しかった。

今場所は8勝4敗3休という成績だったが、上記の理由によって殊勲賞を獲得した。三賞が制定されてから70年以上経つが、途中休場した力士が三賞を受賞するのは史上初となった。また、関脇以下の力士が3横綱に勝利したのは1984年春場所の大乃国以来35年ぶりで、8勝ながら記録ずくめの場所となった。実際、初日に引退をかけていた稀勢の里に勝ってその後の流れを作り(作ってしまい)、後に優勝争いをする両関脇にも勝利、そして優勝に向けて独走状態だった白鵬を休場明け最初の取組で下して優勝争いの流れをガラッと変えるなど、今場所の影の主役といってもいい大活躍ぶりだったと思う。

だからこそ、いろんな意味でケガが非常に痛かった。ケガする前までは全勝していたわけだし、もし何事もなければ優勝争いに加わっていてもおかしくなかった。なんとか相撲ができる状態まで持ってきて再出場し、そして勝ち越しまでこぎつけたが、無理をした分完治までの期間も延びただろう。とにかくまずはしっかり治すことに集中してほしいと思う。そしてそれと同時に、今後はケガをしない体、取り口を目指してほしい。体に関しては解説で言っている方もいたが、もう少し体重を落としたほうがいいんじゃないかと思う。今の体重は170キロあり、体重が増えた分パワーも増しているのは感じるが、その分膝などに負担がかかってしまう。初めて幕内上位で大勝ちした2年前は160キロくらいだったし、技術面が磨かれた今の御嶽海なら多少体重を落としても勝てると思うので、徐々にでいいので減量してほしいなと思う。相撲の内容としては、今回ケガしたときは引いて、土俵際でこらえたときに痛めたような感じだったので、基本の前に出る相撲を徹底してほしい。

来場所は東小結が濃厚で、また序盤から横綱・大関戦が組まれることが予想される。今場所御嶽海に負けた白鵬、鶴竜、豪栄道といったところは当然リベンジを狙ってくるだろうが、今場所得た経験をもとに、来場所は自分が主役になれるよう頑張ってほしい。


今場所の優勝は玉鷲だった。勝てば優勝の一番で遠藤を破り、悲願の初優勝を果たした。34歳2か月での初優勝は、6場所制になってからは旭天鵬に次ぐ史上2位の年長記録となる。長くいる力士だが上位に定着したのはこの2年ほどで、非常に遅咲きなのがわかる。御嶽海を追いかけている身としては、上位に定着したタイミングがほぼ一緒で、対戦回数も一番多い玉鷲が優勝したというのがなんだか感慨深い。対戦成績は御嶽海が圧倒しているが、ライバルの1人と言っていいだろう。玉鷲としては大関を目指すのであれば、御嶽海は大きな壁の一つとなりそうだ。

優勝と大関昇進がかかっていた貴景勝は玉鷲の優勝が決まった後に登場。豪栄道に敗れて11勝4敗となり、今場所後の大関昇進は見送られた。これは個人的にはちょっと納得がいかない。まあ確かに千秋楽の内容は酷かったけど、目安と言われている「三役で3場所合計33勝」はクリアしているし、直近の場所も11勝。これでダメだというなら最初からもっと条件を付けておくべきだと思う。「三役在位を○場所すること」とか「三場所とも10勝以上していなければいけない」とか。まあ、もう決まってしまったものは仕方ないので、貴景勝には来場所こそ大関昇進を決めてほしい。

来場所はいよいよ平成最後の場所となる。稀勢の里が引退し、白鵬、鶴竜の2横綱も2場所連続で休場するなど不安定。大関陣も栃ノ心は来場所かど番で、高安と豪栄道はなんとか勝ち越したものの10勝にも届かず。ここ4場所のうち3場所で初優勝力士が誕生、しかもいずれも関脇以下であるなど、誰にでも優勝のチャンスがある状態だ。平成を引っ張ってきたベテランが勝つか、それとも次の時代の主役を狙う若手が勝つか。春場所は3月10日から。

タグ:相撲 御嶽海
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2019年01月26日

平成31年初場所 14日目●高安

14日目 ●御嶽海(寄り切り)高安○

立ち合いで激しく当たった両者。高安がすぐに右上手を取り、左四つの形に。足を痛めている御嶽海はほとんど抵抗できず、高安が落ち着いて寄り切り。御嶽海は復帰後の連勝が止まった。

立ち合いは本気で行ったが、高安にまわしを取られて組まれてからは諦めたというか、相手に身をゆだねるくらいの感じだった。これはもう組まれたらそうしようと決めていたんだと思う。プロなんだし最後まで諦めずに、という意見もわからないでもないが、ケガを悪化させないためにはこれでいい。

千秋楽の相手は錦木。過去の対戦は3勝0敗(幕内では2勝0敗)で、先場所は寄り切りで勝利した。今場所東2枚目、自己最高位の錦木は不戦勝も含めて2横綱2大関を破り、初日から4連勝と絶好のスタートを切ったが、5日目に取り直しの末白鵬に敗れてから失速し7連敗。ここまでは6勝8敗となっている。相性のいい相手だし、勝って、良い気持ちで終わって、ゆっくり休んでほしい。

過去の対戦
27名 ○御嶽海(上手出し投げ)錦木● ※十両
28夏 ○御嶽海(寄り切り)錦木●
30九 ○御嶽海(寄り切り)錦木●


優勝争いは、昨日まで3連敗を喫した白鵬が休場。右ひざと左の足首に痛みがあったらしい。これにより、今場所も横綱不在の場所となった。そして2敗の玉鷲、3敗の貴景勝はともに勝利。このため優勝の可能性があるのはこの2人に絞られた。明日、玉鷲が勝つか貴景勝が敗れれば玉鷲の初優勝。玉鷲が敗れて貴景勝が勝つと2人の決定戦となる。先に相撲を取るのは玉鷲で、過去9勝6敗(9連勝中)の遠藤戦。貴景勝は結びの一番で過去3勝5敗の豪栄道戦となる。2人の直接対決は貴景勝の6勝2敗で、今場所も貴景勝が勝っていることから、玉鷲としてはなんとしても本割で決めてしまいたいところだろう。また貴景勝としては今日の勝利で三場所合計33勝となり、大関昇進の目安に到達した。基準に到達しているし、先場所優勝、今場所も優勝争いをしていて、内容も特に文句なしなので、個人的には明日の結果に関わらず昇進でいいと思うが、審判部は明日協議をするということでまだ確定ではない。もし先に取組がある玉鷲が敗れた場合、貴景勝には様々なプレッシャーがかかる可能性があるが、そのプレッシャーを跳ね返せるか。そして玉鷲は初優勝なるか。

タグ:御嶽海 相撲
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2019年01月25日

平成31年初場所 13日目○逸ノ城

13日目 ○御嶽海(寄り切り)逸ノ城●

今日はまっすぐ当たった御嶽海。相手に差されないように固めて当たり、中に入ってもろ差しの状態に。逸ノ城は腕を抱え込んで反撃を試みるが、御嶽海は全身を使って重い逸ノ城を攻め、最後は寄り切り。御嶽海は復帰後3連勝とし、2場所ぶりの勝ち越しを決めた。

足が万全でない中、重い逸ノ城相手によく攻め切った。かつては逸ノ城を苦手としていたが、これで5連勝。逸ノ城対策はもうばっちりできている。

これで勝ち越し。来場所の三役残留は確定した。妙義龍が負け越しているため東小結はほぼ間違いなく、今後の成績によって貴景勝が大関に昇進した場合は関脇復帰もあり得る。さらに、3横綱1大関に勝利している点、優勝争いをしている白鵬、貴景勝、玉鷲のいずれにも勝利している点から、三賞を受賞する可能性も十分にある。過去に休場した力士が受賞したことはないが、史上初の受賞者となるか。

明日の相手は大関・高安。過去の対戦は5勝10敗で、先場所は掬い投げで御嶽海が勝利。これは昨年の大相撲最後の一番で、ここで御嶽海が勝ったことにより貴景勝の初優勝が決まった。高安にしてみれば優勝を逃す一番だっただけに、リベンジに燃える気持ちは強いだろう。その高安はここまで7勝6敗。千秋楽に、調子を落としているとはいえ白鵬が待っていることを考えると明日勝ち越しを決めたいところだろう。御嶽海はもう勝ち越したんだし無理はしないでほしいが、勝ちに行くならば今日や白鵬戦の時のように、まわしを取られないように前に出て攻めるのが一番だ。

過去の対戦
27九 ○御嶽海(押し出し)高安●
28初 ●御嶽海(寄り切り)高安○
28夏 ●御嶽海(突き落とし)高安○
28秋 ○御嶽海(押し倒し)高安●
28九 ●御嶽海(首投げ)高安○
29初 ○御嶽海(寄り切り)高安●
29春 ●御嶽海(寄り切り)高安○
29夏 ●御嶽海(首投げ)高安○
29名 ●御嶽海(突き出し)高安○
29九 ●御嶽海(叩き込み)高安○
30初 ●御嶽海(上手投げ)高安○
30春 ●御嶽海(突き落とし)高安○
30名 ●御嶽海(突き落とし)高安○
30秋 ○御嶽海(突き落とし)高安●
30九 ○御嶽海(掬い投げ)高安●


優勝争いは、玉鷲が勝って2敗をキープした。一方、結びでは3敗の貴景勝が2敗の白鵬に勝利。白鵬が3敗に後退し、残り2日で玉鷲が単独トップに立った。3敗は白鵬と貴景勝のみ。数字上は4敗の魁聖、遠藤、阿炎、佐田の海にも優勝の可能性があるが、おそらく3敗までの3人の中から優勝力士が出ると思われる。明日の相手は、玉鷲が碧山(過去4勝5敗)、白鵬が豪栄道(過去37勝6敗)、貴景勝が隠岐の海(過去2勝1敗)。明日、玉鷲が勝って、白鵬、貴景勝がともに敗れると、玉鷲の初優勝が決まる。

タグ:御嶽海 相撲
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2019年01月24日

平成31年初場所 12日目○栃煌山

12日目 ○御嶽海(寄り切り)栃煌山●

立ち合い、御嶽海は左に動いて栃煌山の上手を取る。頭を押さえつけて相手のバランスを崩すと、右を差して一気に寄り切り。御嶽海が速攻で勝負を決め7勝目。勝ち越しに王手をかけた。

今日の立ち合いは朝から決めていたとのこと。もしこれが足が痛いからこうなったのであれば、やっぱり休んだほうがいいと個人的には思うけど、勝つための戦略として選んだのであれば良い。実際勝ってるし。ただ、取組後に「あと一番頑張ります」って言っていたようで、あと3日あって全部勝てば10勝にも届くわけだが、そこで「あと一番」という言葉が出てくるあたりやっぱりまだかなり痛いんだろうなとは思った。

明日の相手は逸ノ城。過去の対戦は5勝3敗で、このところ御嶽海の4連勝中。この4連勝はすべて押し出しで勝っている。西筆頭の逸ノ城はここまで6勝6敗。2横綱2大関を破ったがその後調子が上がってこない。今日のような立ち合いの変化はあまり効かなそうな相手だと思うので、組まれないことを意識して押していきたい。

過去の対戦
28春 ●御嶽海(送り出し)逸ノ城○
29秋 ○御嶽海(押し出し)逸ノ城●
29九 ●御嶽海(押し出し)逸ノ城○
30初 ●御嶽海(寄り切り)逸ノ城○
30春 ○御嶽海(押し出し)逸ノ城●
30夏 ○御嶽海(押し出し)逸ノ城●
30秋 ○御嶽海(押し出し)逸ノ城●
30九 ○御嶽海(押し出し)逸ノ城●


昨日今場所初黒星を喫した白鵬は今日も玉鷲に敗れて連敗。玉鷲は14度目の挑戦でついに白鵬から初勝利を挙げた。これで2敗で白鵬と玉鷲が並んだ。3敗で貴景勝、魁聖、遠藤が追う。ちなみに4敗は阿炎と佐田の海。白鵬は残り貴景勝、豪栄道、高安。玉鷲は明日が北勝富士で、妙義龍との対戦も残っている。もう1人は番付順だと隠岐の海になるが、成績のいい魁聖、遠藤を当てる可能性もある。貴景勝は明日が白鵬、千秋楽がおそらく豪栄道戦で、14日目はやはり隠岐の海か魁聖、遠藤あたりになるかと思われる。今までだったらこの状況でも白鵬有利と言い切っていたが、この2日間の白鵬の内容と、残り3日間の相手を考えると玉鷲にもかなりチャンスがある。残り3日間、目が離せない。

タグ:御嶽海 相撲
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2019年01月23日

平成31年初場所 11日目○白鵬

11日目 ○御嶽海(押し出し)白鵬●

立ち合い、御嶽海は白鵬にまわしを与えない。突いて距離を取ろうとする白鵬に対しても構わず前に出ようとする御嶽海に、白鵬も一瞬突き落とすような素振りを見せる。御嶽海はそこを一気に出て押し出し。休場明けの御嶽海が全勝の白鵬を破り、6勝目となった。

御嶽海は今の状態でできることをやっただけだろう。今回勝てたのは白鵬のほうに原因があると思う。さすがに手加減したってことはないだろうし、たぶん油断もしてはいないだろうが、休場明けの御嶽海に対するやりにくさはあったかもしれない。何をするかわからない怖さというか。ただ、多少の劣勢なら跳ね返す横綱が敗れたのは、その抜群の対応力を上回るパワーとスピードがあったということだろう。ケガを抱えている今の御嶽海だからこそ出せた思い切りの良さが勝利につながった。

ただ、やはりケガはまだ全然治っていないようで、土俵にはしっかりとテーピングをして上がり、取組後は足を引きずるようにして下がっていった。勝ったとはいえ今日の一番でまた痛みが増した可能性もあるし、不安は消えない。休んでほしいとも思うし、一方で3横綱1大関を破っているので、勝ち越せば三賞の可能性もあり、勝ち越すまでは頑張ってほしい気持ちもある。本人の気持ちと親方の判断次第。ただ、ここで休場しても今日勝ったことで来場所の番付の下げ幅が少し小さくなるので、出た価値はあったと思う。

明日の相手は栃煌山。過去の対戦は6勝2敗だが、先場所は突き落としで栃煌山が勝利した。東筆頭の栃煌山はここまで5勝6敗。3日目には稀勢の里の現役最後の対戦相手となり、6日目には貴景勝にも勝利している。気を付けるべき相手だが、今の状況ではやることは今日と変わらない。とにかく前に出続けることだろう。

過去の対戦
28夏 ○御嶽海(寄り切り)栃煌山●
28九 ○御嶽海(寄り切り)栃煌山●
29春 ○御嶽海(引き落とし)栃煌山●
29名 ●御嶽海(寄り切り)栃煌山○
29秋 ○御嶽海(押し出し)栃煌山●
29九 ○御嶽海(押し出し)栃煌山●
30名 ○御嶽海(寄り切り)栃煌山●
30九 ●御嶽海(突き落とし)栃煌山○


白鵬が敗れたことで全勝は消えたが、依然として白鵬の単独トップは変わらず。千代の国は昨日のケガによって今日から休場となったため、2敗は玉鷲1人となった。3敗は貴景勝、魁聖、遠藤(と一応千代の国)。白鵬としては今日敗れても、明日の玉鷲戦で勝てば再び星2つ差で残り3日。玉鷲には過去1度も負けたことがなく、まだ全然焦ってはいないだろう。しかしもし明日玉鷲が勝てば、これはわからなくなる。白鵬が2大関と貴景勝戦を残しているのに対し、玉鷲は三役以上は妙義龍を残すのみとなるからだ。もちろん3敗の貴景勝にも優勝のチャンスが出てくる。明日、玉鷲が過去最高の相撲を見せられるか。

タグ:御嶽海 相撲
posted by K at 22:10 | Comment(0) | 御嶽海 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする