2020年01月27日

令和2年初場所 千秋楽●正代

千秋楽 ●御嶽海(押し出し)正代○

立ち合い、前まわしを取りに行った御嶽海に対し、正代は一気に前に出る。御嶽海は土俵際で粘り、回り込んで突き落とそうとするが、正代が前のめりになりながら気合で押し出し。正代はこの時点で優勝に望みをつなぐ13勝目、御嶽海は2場所連続の負け越しとなった。

どっちも負けられない一番だったが、気迫で完全に正代が勝っていた。御嶽海は前まわしを取って正代の勢いを止めるつもりだったのかなと思うが、今の両者の状態の差で正代がそのまま持っていった感じ。

御嶽海は7勝8敗で2場所連続の負け越しとなった。2場所連続の負け越しは自身初となる。正代、北勝富士など同世代で学生相撲でも一緒だったライバルが活躍する中で今場所は取り残される形になった。今場所の状況を考えても、世代交代の波は確実に大きくなっている。少し前までは先頭に立っていたはずなのに、このままでは置いていかれてしまう。ここが正念場だ。もう一度這い上がってほしい。個人的には、徹底的に突き押しにこだわってほしい。御嶽海は割と器用なのでいろいろできるが、それが逆に決め手を欠く感じになっているような気がする。貴景勝はほんとに突き押しだけだけどあれだけ活躍しているし、朝乃山も自分の型を持っているから勝てている。御嶽海も元のスタイルである突き押しをもう一度磨くべきなのではないだろうか。


正代が勝ったことで優勝争いは結びの一番まで持ち越された。徳勝龍が勝てば優勝、貴景勝が勝てば決定戦となる一番だったが、徳勝龍が寄り切りで貴景勝を破り、貴闘力以来20年ぶり、史上2度目の幕尻優勝を決めた。終盤は逆転の突き落としが多かったが、貴景勝戦は堂々と寄り切ったし、優勝争いしていた正代と今場所一番番付が上だった貴景勝を破っての優勝は文句なしだろう。

このところは初優勝の力士も多く出ている(ちなみに初場所は5年連続で初優勝力士だったりする)が、その多くは力を伸ばしている若手(例:朝乃山、貴景勝)か、上位常連のベテラン(例:栃ノ心、玉鷲)だった。また前回幕尻優勝を成し遂げた貴闘力も三役経験が豊富だった。徳勝龍は33歳のベテランで、最高位は西4枚目。このところは十両で相撲を取ることが多く、今場所は返り入幕の場所だった。史上最大の下克上と言っていいだろう。素晴らしい優勝だった。

来場所の注目は、まずは朝乃山。先場所が小結で11勝、今場所が関脇で10勝ということで、来場所は大関取りの場所になる。基準の33勝には12勝が必要で、12勝すればほぼ間違いなく大関に上がれると思う。来場所は大関が貴景勝1人のみになるという事情も考えると、あるいは基準が下がる可能性もある。それでも10勝は最低限必要だろう。チャンスをものにしてほしい。また今場所活躍した徳勝龍や正代が来場所も活躍するか注目。今場所休場した両横綱が復活するかもポイント。特に鶴竜は3場所連続で休場しており、来場所はそれなりの成績を求められるだろう。

最後に、今場所5勝10敗で2場所連続の負け越しとなり、関脇に落ちることになった豪栄道。来場所10勝すれば大関復帰となるはずだったが、引退の意向を固めたという報道が出た。最近は大関から落ちても現役を続ける力士が多かったので、豪栄道も来場所は相撲を取って、もし復帰できなければひょっとすると…とは思っていたが、このタイミングで引退とは。横綱には上がれなかったが、全勝優勝もしたし、モンゴル勢が全盛の中で日本人大関としてよく頑張ったと思う。お疲れさまでした。
タグ:御嶽海 相撲
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2020年01月25日

令和2年初場所 14日目●竜電

14日目 ●御嶽海(寄り切り)竜電○

立ち合いから、御嶽海は竜電の喉元を押して突き放していこうとする。しかしなかなか竜電を押し込めない。竜電が左に回り込み、素早く左上手を取って優位に立つと、右でもまわしを取ってそのまま寄り切り。御嶽海は3連敗で7勝7敗となり、千秋楽に勝ち越しをかけることになった。

どうも動けていない。良い時の御嶽海であれば、竜電が左に動いたときに素早く反応して逆に攻め込むこともできるはずだが、今日はそのまま竜電に持っていかれてしまった。膝が悪いのか、あるいは気持ちのほうに迷いが出ているか。


明日の対戦相手の前に優勝争いに目を向けると、優勝争いを大きく左右する正代と徳勝龍の1敗同士による直接対決は突き落としで徳勝龍が勝利した。また、残りをすべて勝つことが優勝の条件だった貴景勝は朝乃山に敗れ、優勝争いから脱落。これにより、1敗の徳勝龍が優勝に王手、2敗の正代が追うという形で、優勝はこの2人に絞られた。どちらが勝っても初優勝、かつ平幕優勝となり、徳勝龍が優勝した場合は2000年春場所の貴闘力以来2人目の幕尻優勝となる。徳勝龍が勝つか正代が敗れれば徳勝龍の優勝、徳勝龍が敗れて正代が勝つと2人の優勝決定戦となる。そこで非常に大事になるのが明日の対戦相手だが、徳勝龍は結びの一番で貴景勝と当たることになった。両横綱が休場しているため貴景勝は出場している力士の中で番付最上位であり、千秋楽の結びに最上位と最下位の取組が組まれるという極めて異例の展開になった。過去に2度対戦しており、1勝1敗。ただ直近の対戦が3年前なので参考にはならないだろう。そして正代の相手は、御嶽海となった。

ということで御嶽海は、千秋楽に優勝争いをする正代との対戦が組まれてしまった。確かに番付は近いもののまだ組まれていなかったが、正代の相手としては上位ならすでに勝ち越している遠藤がいるし、下位なら10勝している竜電もいるという中で、御嶽海と組むとは思わなかった。過去の対戦は9勝9敗(幕内では9勝7敗)で、直近の対戦である秋場所は押し出しで御嶽海が勝利した。今場所の状態を考えれば圧倒的に正代有利だが、御嶽海はなぜかこういう時にやたら強い。先場所も優勝争いをしていた朝乃山に勝ったし。また正代にも絶対負けられないというプレッシャーがかかるので、今場所の成績を見てもわからない。優勝争いという点では正代にも勝ってほしいが、やはり御嶽海には勝ち越してほしい。空気を読むタイプではないので全力で行くだろう。どんな結果になるだろうか。

過去の対戦 ※直近10戦
29名 ○御嶽海(下手出し投げ)正代●
29秋 ○御嶽海(叩き込み)正代●
30初 ●御嶽海(押し出し)正代○
30春 ●御嶽海(下手投げ)正代○
30夏 ●御嶽海(掬い投げ)正代○
30名 ○御嶽海(押し出し)正代●
30秋 ○御嶽海(押し出し)正代●
30九 ●御嶽海(押し出し)正代○
元名 ○御嶽海(押し出し)正代●
元秋 ○御嶽海(押し出し)正代●
タグ:御嶽海 相撲
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令和2年初場所 12日目●松鳳山 13日目●北勝富士

12日目 ●御嶽海(送り出し)松鳳山○

立ち合い、松鳳山が張ってもろ差しの形になる。御嶽海は巻き替えようとするも松鳳山はそれを許さず。御嶽海は首投げに行くが、松鳳山はこれもこらえ、後ろ向きになった御嶽海を最後は送り出し。御嶽海は5敗目となった。


13日目 ●御嶽海(寄り切り)北勝富士○

立ち合いは互角。しかし北勝富士が下から徐々に押し込む。左上手を取った北勝富士がさらに寄り、御嶽海の反撃を許さず寄り切り。御嶽海は何もできず6敗目となった。


2日間とも完敗。自分の形を作れず、相手の攻めの前に苦し紛れの投げを打つのが精いっぱいという感じだった。13日目の取組後は膝を気にしており、状態が良くないのだろうと思う。ただあと1つで勝ち越しなので、せめて勝ち越しだけはしておきたい。

14日目の相手は竜電。過去の対戦は1勝4敗で、先場所は寄り切りで竜電が勝利した。今場所西8枚目の竜電はここまで9勝4敗とすでに勝ち越しを決めている。御嶽海にとっては対戦成績が悪く、非常に嫌な相手が組まれた。そもそも組むと相性が悪いが、今の膝の状態を考えると長期戦は厳しい。立ち合いで突き放して一気に決められれば理想的だが、今場所はそれができていない。今場所一の集中力で臨みたい。

過去の対戦
30九 ●御嶽海(寄り切り)竜電○
元夏 ●御嶽海(押し出し)竜電○
元名 ○御嶽海(押し出し)竜電●
元秋 ●御嶽海(押し出し)竜電○
元九 ●御嶽海(寄り切り)竜電○


優勝争いは、正代、徳勝龍の1敗2人が勝ち続け、2敗で貴景勝が追う展開。そして14日目に正代と徳勝龍の直接対決が組まれたため、優勝はこの3人に絞られた。貴景勝が優勝するには、本割を連勝し、さらに1敗の2人が2敗に落ちたうえで決定戦に勝つ必要がある。徳勝龍は幕尻だが、ここまで優勝争いに残っていることを考えると、千秋楽で貴景勝戦が組まれる可能性は十分にあるだろう。貴景勝が2度目の優勝で来場所綱とりとなるか、正代が初優勝で大関候補に名乗りを上げるか、それとも徳勝龍が史上2度目の幕尻優勝となるか。まずは14日目の結果に注目。

そしてもう一つ、12日目に豪栄道が8敗目を喫し、5年半務めた大関からの陥落が決まった。来場所10勝すれば大関復帰となる。豪栄道は昨年春場所に12勝、秋場所に10勝しているので、万全であれば可能性はあるが、今場所同じく大関復帰を狙った高安もできなかったように、万全にするのも簡単ではない。年齢や体の状態を考えると、来場所戻れなければ大関復帰は非常に厳しくなる。来場所に向けて状態を上げられるか。

タグ:御嶽海 相撲
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2020年01月22日

令和2年初場所 11日目○阿炎

11日目 ○御嶽海(送り出し)阿炎●

立ち合いから阿炎が突っ張ってくる。阿炎が引いたところで御嶽海は前に出るが、阿炎が長い腕で突き返してきて後退。再び阿炎が叩いたところで攻め返すが、またも突き返されて後退する。しかし、阿炎がさらに前に出ようとしたところでタイミングよく右にかわすと阿炎がバランスを崩し、背を向けたところを送り出し。御嶽海は7勝目を挙げ、勝ち越しに王手をかけた。

長い腕の突っ張りを前になかなか攻められなかったが、よく耐えきった。最後はタイミングが良かったが、よく見えていたのかもしれない。それにしても突っ張りであれだけ後退させられるとは、阿炎もかなり力をつけている。三役を4場所守っている実力は本物だ。

明日の相手は松鳳山。過去の対戦は5勝4敗(幕内では5勝3敗)で、直近の対戦である一昨年の名古屋場所は押し出しで御嶽海が勝利した。このところは幕内中位〜下位で相撲を取っている松鳳山。今場所は東7枚目で、ここまで5勝6敗。1年半対戦がないので過去の対戦はあまり参考にならないかもしれない。35歳でも元気な松鳳山なので油断はできない。ただ、今後対戦が予想される力士はもっと厄介な相手が多いので、明日は勝ってまず勝ち越しを決めたい。中に入られないように気を付けたい。

過去の対戦
27秋 ●御嶽海(掬い投げ)松鳳山○ ※十両
27九 ●御嶽海(上手投げ)松鳳山○
28夏 ●御嶽海(寄り切り)松鳳山○
28名 ○御嶽海(寄り切り)松鳳山●
29春 ○御嶽海(押し出し)松鳳山●
29秋 ○御嶽海(引き落とし)松鳳山●
30春 ●御嶽海(寄り倒し)松鳳山○
30夏 ○御嶽海(押し出し)松鳳山●
30名 ○御嶽海(押し出し)松鳳山●


優勝争いは、1敗の正代と徳勝龍、2敗の貴景勝、豊山、輝は全員勝利。3敗だった栃煌山が敗れて4敗となったが、北勝富士と照強は勝利。優勝争いはこの7人になったと考えていいだろう。特に正代は明日の阿炎戦で三役以上との対戦が最後となるので、明日勝つと優勝が本当に見えてくる。まだ遠藤、御嶽海、隠岐の海といった上位で好調(いずれも4敗)な力士との対戦がないが、今場所の正代はこのままいってしまいそうな感じもする。あとは優勝が現実的になった時の精神面か。

タグ:御嶽海 相撲
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令和2年初場所 8日目〜10日目の結果

8日目 ●御嶽海(寄り切り)妙義龍○

立ち合い、御嶽海はもろ差しを狙うものの、右四つの形に。それでも構わず前に出るが、妙義龍は回り込んで凌ぐと左上手を取る。御嶽海が下手を取ろうとしたところを寄り、そのまま寄り切り。御嶽海は4勝4敗で再び五分の星になった。


9日目 ○御嶽海(叩き込み)隠岐の海●

立ち合いは互角。隠岐の海がまわしに手を掛けようとしたところで御嶽海は叩きを見せるが、隠岐の海はこれでは落ちず。しかしさらに引いて回り込みながら叩くと隠岐の海はついていけず、決まり手は叩き込み。御嶽海は5勝目となった。


10日目 ○御嶽海(上手出し投げ)遠藤●

立ち合い、もろ差しを狙った御嶽海が一気に寄る。しかし遠藤が巻き替えて右を差し、下手を取って御嶽海の寄りをこらえる。土俵中央まで戻り、遠藤が再び巻き替えて左を差そうとしたところで、御嶽海がぐるぐる回りながらの上手出し投げ。これが決まり、御嶽海は6勝4敗で終盤戦に向かうこととなった。


なかなか会心の相撲ができない中でなんとか白星を先行させているが、今日の相撲はまずまず良かった。まず攻め込み、一度凌がれるものの遠藤に得意な形を作られる前に出し投げを決めることができた。こうやって常に先に仕掛けていきたいところ。

白星が2つ先行したことでようやく勝ち越しも見えてきた。残りの相手は番付順だと阿炎(明日)、北勝富士、正代、炎鵬、宝富士。三役以上との対戦は明日の阿炎が最後だが、前半戦で活躍した北勝富士、今や1番の人気力士といってもいい炎鵬、そして優勝争いでトップを走る正代と、厄介な相手がまだまだ残っている。まずは早く勝ち越しを決め、10勝に望みをつなぎたい。

ということで、明日の相手は阿炎。過去の対戦は4勝2敗で、先場所は叩き込みで阿炎が勝利した。昨年は6場所すべてで勝ち越し、小結も4場所連続で務めている阿炎。今場所は初日から3連敗と厳しいスタートだったがそこから盛り返し、ここまで5勝5敗。長い腕を活かした突き押しが得意で、相手のペースになるとなかなか厳しい。こっちが優位に立ちたい。

過去の対戦
30夏 ○御嶽海(押し倒し)阿炎●
30名 ○御嶽海(押し出し)阿炎●
30秋 ○御嶽海(叩き込み)阿炎●
元名 ●御嶽海(上手投げ)阿炎○
元秋 ○御嶽海(突き落とし)阿炎●
元九 ●御嶽海(叩き込み)阿炎○


優勝争いは、9日目に1敗同士の直接対決で貴景勝を破った正代、そして幕尻の徳勝龍が1敗でトップ。2敗で貴景勝、豊山、輝、3敗で北勝富士、照強、栃煌山が追う。4敗には朝乃山、遠藤、御嶽海などがいるが、優勝の可能性があるのは3敗までだろうか。この中で優勝経験があるのは貴景勝だけで、三役以上も貴景勝だけとなる。貴景勝が大関の意地を見せるか、それとも平幕優勝となるのか。

大関復帰を目指していた高安は元気がなく、9日目に早々と6敗目を喫し、1場所での復帰はなくなった。まだ20代(2月に30歳)の高安なので、体が万全になればもう一度復帰するチャンスもあるかもしれないが、果たして万全になれるのかどうか。そしてかど番の豪栄道も3連敗で7敗目を喫し、後がなくなった。大関に残るためには残り5日間を全勝しなければいけない。まだ貴景勝、朝乃山、高安といったところとの対戦を残しており、極めて厳しい状況になった。朝乃山も今場所後の大関昇進は難しい成績になってきているので、来場所は大関が1人だけというのが現実味を帯びてきた。

タグ:御嶽海 相撲
posted by K at 00:50 | Comment(0) | 御嶽海 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする